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バローロのワイナリー、エリオ・アルターレ「Elio Altare」とバローロボーイズについて


 今回はバローロの有名ワイナリーエリオアルターレ(Elio Altare)の紹介。知名度の高いワイナリーなので、イタリアワイン通の人は知っている方も多いのではないでしょうか。
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 こちらのワイナリーはバローロ地域の中でもとくにエレガントなワインができると言われているラ・モッラ(La Morra)という村に位置します。ワイナリーの名前でもあるElio Altare氏がオーナーで、10エーカーの畑で年間約7万本のワインを製造。そのうち40%がネッビオーロ種、25%バルベーラ種、25%ドルチェット種、その他ソービニヨン種なども僅かに製造しています。
 近年イタリアでもオーガニックワインが流行してきたような風潮がありますが、このワイナリーは昔から当たり前のように殺虫剤や化学肥料を使わず、収穫も未だにすべて手で行うという伝統的なワイナリー。写真の中心部に写っているいる黒い影のようなものは雹よけのネット。かつて雹によって畑が多大な被害にあったこともあり、時期によってはこうした対策もされています。
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 偉大なワインを作るためには、偉大なワインを知らなければならない、というエリオ氏の考えの元、かつてテイスティングした偉大なワインが並んでいました。
 ちょっと話が長くなりそうですが、ここで「バローロボーイズ」の話を少し。
 バローロ地域というのはイタリアの北西フランスに面したピエモンテ州に位置します。今でこそ世界遺産バローロとして世界的にも有名な高級ワインの産地として知られていますが、戦時中には作物を植えるなどかなり衰退した時期もあったそうです。ピエモンテ州の州都はトリノ。トリノはFIATを代表する自動車産業が盛んな街で、戦後職を求めて若者の多くはトリノに移り住み、田舎では過疎化が深刻化したそうです。このままではバローロが廃れてしまう、ということで何か新しいことを始めバローロを復興させようと80年代に立ち上がった一団のことを「バローロボーイズ」と呼びます。
 近年バローロボーイズが映画化され、再び話題となっているようですが、バローロボーイズが行ったのは新しいワインの製法でした。高級ワインのバローロはネビオーロ種100%で製造され、飲み頃は収穫後10年ほどと言われており、それまでバローロは大樽を使って熟成するのが一般的でした。
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 バローロボーイズ達はフランス・ブルゴーニュ地方の製法を取り入れバリックと呼ばれる子樽をワイン熟成に使用し、子樽独特の樽の内部を焼く(トースト)ことによって樽の匂いをコントロールし、液体が樽に触れる面積が多いことにより大樽よりもまろやかに飲み頃になるという利点を活かしてワイン製法の改革を行ったのです。そのバローロボーイズの先駆者として有名なのがこちらのエリオ氏でした。
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 それと共に製造の近代化も進められました。赤ワインのアルコール醗酵にはブドウの皮を液体に浸すことが重要なのですが、昔は夜中でも3時間ごとに起きて、手作業で液体を混ぜていたそうです。写真中央の巨大な銀色のタンクは時間ごとに中の液体を巡回させる優れもの。他にも醗酵にはワイン酵母を使用しますが、このワイナリーでは自家製の酵母を使用し、それぞれのワインにあった作り方をするのも特徴的です。
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 ワイナリーの奥にひっそりと設けられた貯蔵庫。ワインを劣化させる主な原因は温度、光、振動と言われていますが、歴代のワインがこちらでしっかりと管理されています。
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 こちらでは他のワイナリーと共同して制作された「L,insime」(共にの意)という赤ワインもあります。売り上げは福島などに寄付され慈善事業にも取り組んでいるとのこと。
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 エリオアルターレではかなり質の高いバルベーラ(Larigi)、や写真にはありませんが、世界遺産のチンクエテッレで作られる白ワインなど希少価値の高いワインが多いです。でも、やっぱり王道はバローロですね。

 こちらのワイナリーでは日本出身のtesu cyo氏が製造主任を務めていらっしゃいます。
 CHO氏はバローロにあるワイン製造を学ぶ学校に5年間通われた後こちらのワイナリーに勤められ、エリオアルターレご家族と一緒に日々ワイン造りに精進されています。かつてルチアーノサンドローネ氏はマルケージ・バローロに勤めていたらしいのですが、その情熱がバローロに文化を根付かせるかもしれない、と思うような可能性を秘めた方だと思います。益々のご活躍を願っております。 
 ワイナリーは日曜、祝日などはお休み。9月―10月の収穫期は忙しいので今のところ訪問は受けていないとのことです。
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 エリオ・アルターレHP:http://www.elioaltare.com/ 

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