ミラノサローネ2015 特別企画 吉岡徳仁氏インタビュー4/4「未来の夢について」

吉岡氏(写真) (3)_R

Qご自身の作品群を通して子供たち、人々に夢を与えるということを意識されていると伺いました。近年夢が少なくなってきていると言われる日本ですが、人々の夢を膨らませるのに足りない要素、方向性などについて思うことがあればお聞かせください

 あんまり夢を持てないというのは、大人のせいだと思います。私が幼いころは、そんなに裕福というわけではなくても、漫画とか、そうゆうものにすごく刺激を受けて、そうゆう経験があるから夢が持てるような考え方ができるようになったと思います。
 たとえば最近はTVを見ていても、あんまりワクワクしないというか、ネットでいろんなことが処理されてしまって、均一的な人間性しか再生されないようになってきているような感じがします。いろんなものが、簡単に扱われてしまっているように思えますし、すべてが答えに対して近道を示唆していると言えばいいか…、ネットによってやってみなくても調べればわかったような気になってしまって、良くも悪くも努力をして成果を出すということが昔から比べると体感しにくい時代であり、なかなか人々の感動につながらない。
 物を作るときには『大変だったでしょう』って言われるんですけど、大変なのは当たり前で、と、毎回思っているんですけど、やっぱり近道をしようとするとそれが作品に反映してしまう。なので、できるだけ努力を惜しまない姿勢を心掛けています。作品に偶然性を取り入れているのもそのような楽しさがあるからです。
 皆同じ道具を使って、同じ考え方をして、同じような体験をしているような時代になりつつあるように思います。それはネットの広がりによって情報というものがますます均一化されているということですが、そうすると特徴のある考え方というものが成立しにくくなってしまいます。そうすると結果、特徴のあるデザインというものも生まれない。
昔は作品を見れば、あ、あの人の作品かなってすぐにわかったのに、今はわかりにくい。誰がデザインしたんだろうって。だからすごく強い個性というものがあったほうがいいと思うし、そうゆうものに寛大になることで人々の夢も広がってゆくだろうと思います。

 吉岡様この度はご協力誠にありがとうございました。今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。

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